小規模飲食店で提供するコーヒー
今回はいわゆるコーヒー専門店でないお店で提供するコーヒーのお話です。
とくに小規模店舗を営んでいる飲食店の方や、これから飲食店を始めたい個人の方向けの内容でお届けします。
飲食店でのコーヒーの提供について
飲食店でコーヒーを扱っていないお店のほうがおそらく少数と思われるほどに、コーヒーは欠かせないメニューとなっております。
ただ全てのお店がコーヒーに力を入れているわけでもなく、必ずしも力を入れるべきとも思いません。
まずはお店の看板商品の品質を第一に考えましょう。
とはいえメインメニューがとてもクオリティ高くても食後に提供したコーヒーで評価を下げてしまっては台無しです。
また、良質なコーヒーを提供すべく手間を掛けすぎてしまってはオペレーション的に厳しい場面が増えてしまうでしょう。
こちらの記事では大きく分けて3つのコーヒーの提供方法について紹介させて頂き、それぞれのメリットデメリットをお伝え出来ればと思います。
コーヒーの提供方法
① 人が抽出
人が抽出と聞いて一番イメージと紹介されるのがハンドドリップだと思いますが、サイフォンやバリスタが抽出するエスプレッソもこちらのカテゴリーに分けられます。
ここではハンドドリップコーヒーを中心に紹介していきます。
人が抽出の最も優れた点共言えるのがコーヒーで商品(お店)の付加価値を生み出すという部分だと考えます。
後述するようにコーヒーを抽出する機械というのは数多くの物があり、ハンドドリップを再現どころか専門店顔負けのクオリティを生み出すマシンもあります。
もちろん機械>ハンドドリップというわけではなく、多くのコーヒーメーカーはハンドドリップを目指して作っていると言っても過言ではありません。
とくにここ数年では人間よりも細かなコントロールが出来るようなマシンも登場していますが、コーヒー専門店で採用されているのはかなりの少数でしょう。
人間ならではの機械に出来ない部分というのもあるのでしょうが、やはり「この人が淹れてくれた味」というのはどんな機械よりも優る要素だと思います。
ここが武器に出来れば理想ではありますが、コーヒーを目当てに来店されていない中でそこを目指すのは至難の業で、正直そこはコーヒー専門店の専売特許と言って良いでしょう。
小規模な飲食店ではまずは普通に美味しいコーヒーというのを目指すべきだと考えます。
人が抽出のメリット
・コーヒー(お店)に付加価値が出て集客の後押しとなる。
メニュー表に[コーヒー]としか書いてないのと、[ハンドドリップコーヒー]と書いてあるのではお客様の期待度が大きく変わります。
・お客様の好みに合わせて味を作ることも出来る。
後述するコーヒーマシンでは安定して大量抽出が出来るのがメリットですが、1杯ごと味を変えるのは現実的ではありません。(そういうマシンもありますが)
ハンドドリップでは同じコーヒー豆を使っても抽出方法でお客様の好みに合わせて抽出することが可能です。
小規模と言っても薄利多売ではないフルサービス型の店舗であれば一考の価値があると言えるでしょう。
・コーヒーで単価を取れる
最初に紹介した付加価値が出るのはもちろん、1杯ごと抽出されたコーヒーというのは立派なメニューです。
ハードルは高いですがコーヒー専門店でなくても良質な豆を使用していれば1杯400円、500円という価格で販売することも出来るでしょう。
ランチ→ディナーのアイドルタイムにカフェ業態に近いことをやりたい!というケースではお勧めです。
人が抽出のデメリット
・手間が掛かる
そこに価値が有るとも言えますが1杯ごと人が抽出というのは手間が掛かります。
ハンドドリップを例にすれば
作業自体はオーダー入る→豆を測る→約3分で抽出→片付けという流れですが、これ自体は全然複雑な作業ではありません。
ただオーダーが続いたりした場面ではお湯を沸かしたり途中で洗い物をしたりを考えると後述する機械を使ったものに比べると手間が掛かります。
・淹れ方によって味が大きく変わることがある
家で淹れるのであれば「今日は美味しく出来た!」と一喜一憂するのも楽しいですが、お客様に提供するという面ではあまり好ましいことではありません。
とくに複数人で担当する場合は三者三様の味わいになってしまうのは決して珍しいことではなく、「誰が淹れても同じ味」というのを目指すのは小規模店舗では難しいでしょう。
・ドリップ中は他の事が出来ない
個人的にはここが一番のハードルになると考えておりまして、家で自分が飲む分ならまだしもお金を頂いて提供するという場面では作業中はほぼ離れられる状況ではありません。
しかし現実的にはお客様からのオーダー、お会計で呼ばれる、お客様からかもしれない電話が鳴るなど「えっ今?!」という場面が当たり前のようにやってきます。
ここもコーヒー専門店であれば「抽出中だからちょっと待ってて」が通用するとも言えますが、一般飲食店等ではなかなかご理解頂くのは難しいでしょう。
このケースが重なると相当心を乱されます 笑
オカルト的なことでなく「心の乱れは味の乱れ」となりますので、ワンオペでやるにはかなり厳しいものがあります。
ワンオペだけど、どうしてもて手淹れにこだわるんだ!という方はこちらのクレバーコーヒードリッパーが良いでしょう。
技術というものは全く必要としませんが、これがなかなか奥が深くて抽出時間や撹拌タイミングで様々な味わいを作ることもできます。
コーヒーメーカー (コーヒーブリューワー)で淹れる
コーヒーメーカーは1000円程度のものから100万円クラスまでピンキリですが、ここでは小規模店舗向けの内容でお届けしているので、一日MAX100杯くらいまでのマシンで紹介します。
コーヒーメーカーのメリットは
大量抽出が可能
安定した抽出が可能
抽出中の手間は一切掛からない
まさに上記の[人が抽出する]のデメリットを見事に埋められています。
ただコーヒーメーカーで作ったコーヒーを注文してもらうというのは大変で、1杯抽出型のマシンならまだしも大量抽出したものを保温して提供という形で高単価を狙うのは難しいでしょう。
とは言えコーヒーブリューワーと呼ばれる業務用のマシンで作ったコーヒーの味は決して侮れません。
引用 https://www.lucky-coffee-machine.co.jp/products/818621/
自分も以前テイクアウト中心のコーヒー専門店で働いていたときはこのスタイルでしたが、意外と言っては失礼ですが1杯150円前後のコーヒーがどこよりも美味しかったです。 (あまりの衝撃で当時働いていたコーヒー専門店と掛け持ちでアルバイトしたくらい)
使っていたマシンが優れていたというわけでなく、使用していたコーヒー豆が新鮮で上質(1杯150円前後で提供していたので最高級というわけではない)であればとても美味しいコーヒーが作れるというのを実感し、今のプレジャーコーヒーのスタイルに大きな影響を与えてくれました。
飲食店は他の業種よりもピークタイムというのがハッキリしているので、モーニングやランチタイムなど決まった時間帯に集中して提供するには最も効率的とも言えます。 できれば同じマシンが2台あるとベストです。
ただし家庭用コーヒーメーカーに比べるとやはり高価で、約5万円~10万円程度です。 もう少し安いものもありますが、そこまで落とすと家庭用とあまり変わらないと思われます。
ちなみに家庭用コーヒーメーカーですが、業務使用における保証が無いというところをご理解頂ければアリとは言えます。
しかし家庭用のコーヒーメーカーの取説を見るとほぼ全てに連続使用不可と書いてあるはずなので、小規模でも店舗で使うにはいささか厳しいものがありますが、一日10杯程度の規模であれば業務用マシンだとオーバースペックなので、「コーヒーはサービス」くらいの規模であれば[2台使い]でやれなくはないかと思います。
ただ保温に関してはサーバーがガラスタイプのものだと15分程度でも煮詰まってしまうので、ステンレスサーバータイプまたは保温ポットを用意してそちらに移すのも良いでしょう。
予算別お勧めコーヒーメーカー
~5000円
メリタ ツイスト SCG58
メリタはこの価格帯でありながら某雑誌のブラインドテストでは数万円以上のコーヒーメーカーより高評価が出たこともあります。
カリタ ET-102
カリタのこちらのET-102はドリッパーとサーバーを外してハンドドリップとしても使えるので、「この時間帯はハンドドリップ」というケースでは重宝します。
低価格のコーヒーメーカーは基本的に蒸らし機能などは搭載しておりませんが、こちらのメリタやカリタはコーヒー専門メーカーであるので、価格から見れば充分なクオリティとも言えます。
~10000円
ラッセルホブス グランドリップ 7651JP 7653JP
こちらのラッセルホブスは濃度を変更できるアロマ機能と、スペシャルティコーヒーに適したコレス製のゴールドフィルターが付いており、10人前まで対応。
ステンレスサーバータイプもあり、若干10000円を超えてしまいますが性能から見ればコストパフォーマンスにかなり優れています。(ゴールドフィルターだけで通常4000円近くします)
ただし最低杯数は3杯なので少量の抽出にはあまり向いてません。
1杯抽出も行いたいという方はこちらのタイガーADCA-061が5000円弱でありながら有能です。
こちらのコーヒーメーカーは通常の6杯までの抽出に加えて専用カップトレイ搭載で1杯取りが可能です。
抽出能力は家庭用コーヒーメーカーの域ではありますが、3台並べても2万円以下の小投資で済むのは大変魅力です。
下手な高額マシンで保温したものを提供するより予め水と粉をセットした状態で注文が入った段階でスイッチオンすれば約3分~4分で淹れたての1杯を提供可能です。
1万円前後から豆から挽いてくれる全自動タイプのコーヒーメーカーも手に入るようになりますが、ハッキリ言ってこの価格帯のものは全てお勧めできません。
20000円~30000円
1万円オーバーとなってくると抽出能力は業務用に引けを取らないコーヒーメーカーが手に入ります。
デロンギ クレシドラ ICM17270J
ECBC認証(ヨーロッパコーヒーブリューイングセンター)のコーヒーメーカーです。
「権威ある認証って言ってもどうせたくさんあるんでしょ?」と疑う方も多いと思いますが、ECBC認証のコーヒーメーカーの基準は大変厳しくて世界でなんと30台前後しか無く、ドリップは世界中でどこよりもこだわると言われている日本で現在販売されているコーヒーメーカーで数百種あるうちの2~3台しか取得していません。
また、こちらのクレシドラはアイスコーヒー専用モードを搭載しており、説明書のレシピ通りの水量・粉量・氷の量で抽出するだけで極上のアイスコーヒーが作れます。
ホットコーヒーも2通りの抽出モードで大変美味しく出来るのですが、温度制御がしっかりしているという事でもあるのですが抽出時間はやや掛かりますので、ピーク時間に向けた大量抽出とアイスコーヒーに最適と言えます。
アラジンコーヒーブリューワー ACO-D01A
完全1杯特化型のコーヒーメーカーで、バイパスドリップと呼ばれるコーヒーに差し湯を加えることによって雑味の無いすっきりとした味わいが楽しめます。
さすがにこれ1台では小規模店舗であっても追いつかないので数台のスタンバイは必要ですが、カップにダイレクトで落とせるのはメリットです。 抽出量は決まっているので出てくる量に合わせたカップ選びが必要ですが、上記で紹介したタイガーのADCA-061で1杯抽出をより高いクオリティで行えます。
同じ差し湯タイプではバルミューダのコーヒーメーカーもありますが、価格面と1回ステンレスポットに入れてからカップに自分で注ぐという工程を考えると小規模店舗ではこちらのアラジンのほうが向いていると思われます。
30000円~50000円
BRAUN マルチサーブコーヒーメーカー KFー9170
コーヒーが好きな方にもあまり知られていない2023年に発売されたブラウンのコーヒーメーカーですが、2023年現在家庭用最強のコーヒーメーカーと個人的には思っています。
抽出能力は上記のデロンギICM17270と同じくECBC認証やアイスコーヒー専用モード搭載。 さらにExactBrew Technology【イグザグトブリューテクノロジー】(タンクに入れた水からキッチリ使用量分だけ測ってくれる)で水の計量要らず、「Fresh表示」により抽出時からの経過時間をお知らせしてくれます。
そして1杯抽出に特化したカップトレイが付いているのでカップにダイレクト抽出が出来ます。
そして特筆すべきが「water mode」で、コーヒーだけでなく各種お茶に適した温度を僅かな時間で出す事が出来ます。
販路が狭いせいか大きさで敬遠されているのか、ここまで充実しているコーヒーメーカーでありながら殆ど認知されていないのが不思議でなりませんが、個人的には小規模店舗にもとてもお勧めです。 (もちろん1台で全てカバーは出来ないですが・・)
全自動コーヒーメーカー
ここまでは粉からのドリップ式を紹介してきましたが、家庭用の全自動のコーヒーメーカーは店舗で使えるレベルで紹介しますと、スペック的にはメリタのアロマフレッシュシリーズの2機種とツインバードのCMD465が良いでしょう。
メリタは上記で紹介しているようにコーヒー専門メーカーの全自動タイプであり、豆の自動計量をしてくれるので、とくにステンレスサーバータイプは家庭用唯一とも言える大量抽出が可能な全自動コーヒーメーカーです。
ツインバードはコーヒー界のレジェンド田口護さん監修でテレビや雑誌にも多く紹介されています。 作る杯数に合わせた抽出がプログラムされており個人的にも家庭用コーヒーメーカーの中で最もコーヒー専門店に近い抽出が出来ると思います。
ただしツインバードに搭載されているミルはとても良い作りでじっくり丁寧に挽いてくれるのですが、時間がかt抽出までの時間がかなり掛かります。。
現在のがバージョンアップしていなければ1杯目のコーヒーを作るのに約6分半ほどかかるので、お店で使うには複数台用意が必要です。 豆や水も都度計量して投入するので、オペレーションより味わい重視のお店が選ぶと良いでしょう。
ここまで家庭用コーヒーメーカーを長々と紹介してきましたが、プレジャーコーヒーが最も小規模店舗にお勧めしたいのがこれから紹介する全自動のエスプレッソマシンです。
全自動エスプレッソマシン
「いやいやうちではエスプレッソなんて誰も頼まないよ!」というお店がほとんどだとは思いますが、最も手軽にコーヒーを抽出することが出来るコーヒーマシンと言えます。
ただしこちらのようなエスプレッソマシンはコーヒーを淹れる機械としては最も手間とコツが必要なマシンとも言え、専門のスタッフの用意が難しければ最も避けた方が良いでしょう。
ここで紹介するのはこちらのような全自動タイプのエスプレッソマシンです。
こちらの全自動エスプレッソマシンはエスプレッソはもちろん、いわゆる普通のコーヒーもワンタッチで作ることが出来ます。
ここでは国内の家庭用全自動エスプレッソマシンの99%以上のシェアを誇るデロンギ社の全自動コーヒーマシンを中心に紹介していきます。
全自動エスプレッソマシンの特徴を一言で紹介すると「コーヒーを淹れる全ての工程が全自動」と言えます。
引用 https://coffee-ranking.com/product/magnificas/
ボタン一つで約1分でコーヒーが出来上がり、抽出ごとの掃除も自動というマシンですが、皆様が一番イメージしやすいのがコンビニのコーヒーマシンやファミリーレストランのドリンクバーのマシンではないでしょうか。
これらもボタン一つであっという間にコーヒーを作ってくれるマシンで、業務用のコーヒーマシンで探せば様々なマシンが見つかりますが、ほとんどのマシンが200V電源であったり水道直結が必要であったり、価格も200万や300万はザラです。
デロンギの全自動コーヒーマシンは高価なマシンのように1時間あたり50杯を超えるような使用は当然無理なのですが、小規模店舗では多少注文が重なった程度では全く問題無いと言えるでしょう。
ただしもともと業務用として販売されているものではなく、現在インターネットや家電量販店で販売されているものはあくまで家庭用なので、保証期間内であってもあからさまにお店で使用しているということになると保証面は弱くなるのでそこは注意しましょう。
一応デロンギ社も業務用としてのマシンも販売しているので、こちらは代替え機サービスもあるので不安な方は多少割高ですがそちらを選ぶのも良いとは思いますが、保証期間としては1年間なので保証期間外の修理は有償です。
同一ジャンルのマシンでGAGGIA社とJURA社のマシンは業務用対応しているのですが、JURA社は2年、GAGGIA社は1年の保証なのでアフターサービス的にはとくに家庭用と比べて優れているわけではないので、2024年時点ではデロンギ1択と言っても良いでしょう。
全自動エスプレッソマシンのメリット
それでは全自動マシンのメリットを紹介していきましょう
楽
全自動マシンの優れたの点は数多くありますが、最大のメリットはやはり楽という部分でしょう。
上記で紹介したようにカップを置いてボタンを押すだけでコンビニ・ドリンクバー感覚でコーヒーが作れるので、とくにワンオペの場面では大活躍するでしょう。
ハンドドリップでは抽出中はその場を離れられなかったり、コーヒーメーカーでは抽出まで時間が掛かりすぎたりするのでワンオペだと厳しい場面がやってくるでしょう。
全自動マシンは抽出後の清掃まで自動でやってくれるので、人手の足りない小規模店舗では大活躍してくれるでしょう。
速い
1杯抽出の時間は約1分と、ドリップ式の約3分~4分 全自動コーヒーメーカーの約5分と比べて圧倒的にハイスピードで抽出が完了します。
まとめて5杯の注文を作る場面でも、1杯ごと作るほうが速く完成します。
全自動マシンの抽出の様子
美味しい
全自動マシンは1杯ごと挽きたてのコーヒーが作れます。
コーヒーはアルコール以外では最も飲み手の嗜好が表れる飲み物であると言っても過言ではありません。
故に100人中100人が美味しいというコーヒーはまず無いと考えております。
華やかであったり独特のアロマを持ち合わせたコーヒーは高い評価を得られますが、昔ながらのコーヒーが好きな一部の方には受け入れられなかったり、万人受けの味わいであっても個性に欠けると評価されることもあります。
しかしどんなコーヒーを使用するにしても最も大事なのが新鮮さであると考えます。
[焙煎したて][挽きたて][淹れたて]は美味しいコーヒーの3大要素とも言われ、本来1杯ごと挽きたてのコーヒーが理想ですが、コーヒー専門店でなかったりお店の看板商品というわけでなければ必ずしも挽きたてでなくても良いとは考えます。
ただこちらの全自動マシンは挽きたて・淹れたての2要素を簡単に行えますので、プレジャーコーヒーで提供している焙煎したてのコーヒー豆を使えばどんなお店でも美味しさの3大要素を満たせると言えます。
さらに全自動マシンの特徴は1杯ごとお客様の好みに合わせて味を変えることも可能であり、豆量調節機能で味の濃さを自由に変えられたり、デロンギの上位機種になると同じコーヒー豆でも5種類のコーヒーが抽出出来たりします。
ハンドドリップのように淹れるカフェ・ジャポーネ機能の抽出の様子
安い
デロンギの全自動マシンは業務用マシンに比べて本体価格は1/10程度から販売されており、最もお手頃なマシンでは直営店限定モデルの税込み64800円 から新品で手に入ります。
5種類のコーヒーモードを搭載した上位モデルでも10万円前後で出回っている時期もあり、10万円も高額ではありますが業務用マシンを1回修理に出すと当たり前のようにこのくらいの修理代金が掛かるので、小規模店舗ではデロンギの全自動マシンが最もリスクが低いとも言えます。
さらにエスプレッソ式の抽出は1杯あたりの豆量もドリップ式を1杯ごと抽出するのに比べて少なく、1杯を作るコストは約20%~30%は減らせます。(最も安いのは業務用コーヒーブリューワーでの大量抽出)
全自動マシンのデメリット
1杯ごと豆を変えるのは難しい
構造上豆をストックしておく必要があるので、1杯ごと豆を変えることは出来ない。
ドリップコーヒーではない
いわゆる普通のコーヒーやドリップのような淹れ方は出来ますが、ドリップコーヒーの味わいではありません。
ただアメリカーノやロングブラックというエスプレッソをお湯で割る抽出であればドリップコーヒーに近い風味を出すことは可能です。
ここで各抽出方法のメリット・デメリットをまとめてみます。
ハンドドリップ(人が抽出)のメリット
コーヒーへのこだわりを出せる
オーダーごとに豆を変えられる
コーヒー単品で単価が取れる
ロスが出ない
ハンドドリップ(人が抽出のデメリット)
抽出中は他の作業が出来ない
基本1杯ごとに準備や洗い物がある
味の安定性を出すのが難しい
2杯なら2杯、3杯なら3杯の淹れ方、レシピが必要
ハンドドリップ(人が抽出)は「こだわりのコーヒーを提供したい!」 「コーヒーも売り上げの大きな構成にしたい!」というお店にはぜひチャレンジして頂きたいですが、人員に余裕が無ければかなりの負担になってしまうので注意が必要です。
コーヒーメーカー(コーヒーブリューワー)のメリット
大量抽出が可能
短時間であれば保温も可能
計量さえしっかりすれば安定した抽出が可能
5000円~と安価でも手に入る
コーヒーを作っている時間は別の作業が出来る
コーヒーメーカー(コーヒーブリューワー)のデメリット
連続での抽出は出来ない
1杯抽出には向いていない
コーヒーで高単価を取るのは難しい
注文ごとに味わいを変えることは出来ない
一度に大量抽出が出来るコーヒーメーカーはモーニングやランチのサービスコーヒーには最適。 豆の質が良ければ美味しいコーヒーが簡単に抽出できます。
連続抽出は出来ないが同じマシンを2台並べればある程度は対応可能で、集中的にコーヒーを提供する場面があれば最もオススメです。
全自動エスプレッソマシンのメリット
ボタン一つで1杯ごと挽きたての味わいが提供できる
1回ごとの清掃や補充は不要
1杯を作るスピードが最も速い
注文ごとに味の濃さを変えることが出来る
ボタンを押すだけなので誰でも操作が可能で失敗しない
全自動エスプレッソマシンのデメリット
初期費用がやや掛かる
注文ごと豆を変えることは出来ない
万が一の故障時に代わりが効かない
全自動マシンは最もスピーディーに挽きたて淹れたてのコーヒーが提供できるのと、やはり1杯ごと準備と清掃が不要というのは小規模店舗では大きなメリットです。
デメリットの注文ごとに豆を変えることが出来ないのと、故障時の危機に関しては2台使いでカバー出来るので、全自動マシンの複数使用が小規模店舗では最強の布陣と考えられます。
プレジャーコーヒーでは焙煎したてのコーヒー豆を小ロットでお求めやすい価格で提供しており、小規模店舗のコーヒー提供を全力でサポートしています。
飲食店以外でのコーヒー提供もお手伝いさせて頂いておりますので、これから店舗でコーヒーを提供したいと考えているお店様、現在使用しているコーヒーに不満をお持ちのお店様も是非一度こちらのオーダーメイドブレンド簡単診断からご相談くださいませ。